通常の透過電子顕微鏡では、毛髪切片の厚みを数十nm以下に抑えなければ、
電子が通り抜けず観察できない。また、人間の毛髪は、水分が少なく内部の観察が
難しいとされる。 
 超高圧電子顕微鏡の利用(2000-3000kV)により、従来より10倍以上の厚さを持つ
5μmの毛髪切片を観察することができた。その結果、薄い試料からは分からなかった
毛髪の空砲や傷など微細な立体構造を確認できた。
 これらの結果を基に、毛髪の障害の分析、ヘアケア製品などの開発に役立てる
ことができる。
2μm 厚さの日本人毛 (直径:
約 100 μm) の超高圧電子顕微鏡像

メジュール、コルテックス、キューティクル
など鮮明な内部構造を得られた。
毛髪の3次元イメージング